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トラックに後付け搭載 自動運転用キット(インド)

 人や車、二輪車だけでなく牛などの動物まで道路に立ち入り、交通状況が混沌としているインドでは自動運転の導入が難しいと言われている。一方、自動運転による交通問題解決の期待も高く、インド自動車大手のタタ・グループやマヒンドラグループなども積極的に自動運転分野で取り組んでいる。そんな中、特徴的なアプローチで注目を集めているのが2017年1月に設立されたバンガロールに拠点を置くスタートアップ企業のFlux Autoである。Flux Autoは、自動運転トラックを一から製造するのではなく、既存のトラックに後付けで搭載することができる自動運転用キットの開発を行っている。
FLUX AUTOイメージ  自動運転市場に参入している既存企業の多くはLIDAR(Light Detection and Ranging)と呼ばれるレーザーを用いて目的物までの距離や形などを検知するセンサーを採用し、自動車周辺の物体や歩行者を感知しているが、1基あたり約75,000ドル程度と高額である。Flux Autoが注目を浴びているのは、LIDARを用いず、ソナーやレーダーセンサー、超音波センサーなどと複数の車載カメラを併用することで、LIDARと同程度の機能を持ちながら、コストを抑えている点である。ポイントは独自の画像認識技術で、どんな安価なカメラにも対応することができ、LIDARのデータ処理は時間がかかるが、同技術はデータの処理スピードも速い。キット全体での販売価格はカスタマイズの程度によるが、3,000~4,500ドル程度を予定している。創業者のManpuria氏は、同社の自動運転用キットはトラックに後付けする製品のため、アフターマーケット市場という他社とは異なる市場で、事業を拡大していく考えである。
 同社の自動運転用キットは、高速道路での走行の際にレベル3の自動運転を行うことを想定している。
 自動運転レベル3とは、緊急時はドライバーが操作を行うが、特定の場所では運転操作をシステムが全て行うもので、2017年10月に独アウディが世界で初めて自動運転レベル3の技術Audi Autoを搭載したAudi 8を欧州で発売し話題となった。
 製品の展開にあたって自国インドでは、自動運転への規制が強化される動きがあるため、先ずは南米・中米等で製品を展開する予定となっている。
 今後は、2018年8月までに2,500台の車に同社の自動運転キットを展開していく予定であり、現在世界トップクラスのトラックOEM2社と最終協議の段階にある。
 しかしながら先日、自動運転車で初の死亡事故が起こるなど、求められる安全性能や法規制等は今後より一層厳しくなることが予想される。それらに対して、同社がどのように対応していくのかが注目される。

 

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